インドで体験した10日間の瞑想
仏陀(ブッダ)が悟りを開いた場所といわれる、インドのブッダガヤー。ここで体験した「ヴィパッサナー瞑想」は、私にとって、とても衝撃的な体験になりました。
ヴィパッサナーとは「物事をありのままに見る」という意味。
この瞑想法は、10日間を使って合宿形式で行われ、
- 人と目を合わせない
- 沈黙を守る
- 読み書きやインターネットは禁止
- 外部との接触も一切禁止
という環境下で、1日のうちのほとんどの時間をただ目を閉じ、心を無にするよう瞑想するのものです。
ブッダガヤーの中心部から30分程離れた場所にある瞑想センターは、インドの喧騒から解き放たれた、自然豊かで広大な敷地内にありました。
合宿は10日間の瞑想期間と前後2日を入れた計12日間で行われます。
ヴィパッサナー瞑想の守らなければならない5つの決まり
10日間の瞑想が始まる前日にはオリエンテーションがあり、合宿中の過ごし方についてや、施設内の詳しい説明を聞いたあと、早速、その日の夜から沈黙と瞑想が始まります。
ヴィパッサナー瞑想を受けるにあたって、守らなければいけないルールがいくつかあります。
- いかなる生き物も殺さない
- 盗みを働かない
- いかなる性行為も行わない
- 嘘をつかない
- 酒や麻薬などを摂取しない
合宿中は男女の接触は禁止され、上記の五戒は必ず守らなければいけません。
合宿を行う環境は?

部屋は共同部屋と1人部屋があると聞いていましたが、私は1人部屋を使わせてもらうことができました。1人1人に割り当てられる部屋は、小さなベッドが置かれただけのとても簡素なもの。
トイレとバスルームが付いているのですが、シャワーはないので入浴は、外にある蛇口からバケツにお湯を汲んできて、体や髪を洗います。
小さな電球が一つあるだけなので、夜になると部屋の中は薄暗いですが、本を読むわけでもなく、何か書くわけでもないので、必要最小限といったところでしょうか。
何もない場所で謙虚になれる
ヴィパッサナー瞑想の運営は全て寄付とボランティアで運営されているので、宿泊施設や食事など、この期間は、参加者全員が「施し」を受けて生活することになります。
こういった環境の中に身を置くことで、自分がとても謙虚になれる気がしました。
そして翌日からは、いよいよ10日間の瞑想が始まりました。どんな日々が待っているのか、その時は全く想像もつかないような出来事ばかりの毎日についてお話していきます。
文・Kumi


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